京都市京セラ美術館 1933 前田健二郎

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リノベーションされてから初めて訪れる機会を得ました。デザインは和洋折衷+幾何学(アール・デコまたはライト風)、帝冠様式に分類されることが多いようです。日本の伝統意匠と近代的な建築の融合は、戦中の資材統制や、戦後に帝国主義の象徴のような扱いをうけたことから、1930年代をピークに途絶えてしまいます。また、「近代建築は見た目だけでしょ」と言う人がいます。確かに、当時のコンペは外観パースが重要視されていました。しかし、旧エントランスと中央ホールをご覧いただきたい。床のタイルからステンドグラスの格天井まで、内部空間を少しもおろそかしていません。

 

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