Rによる主成分分析

Rによる主成分分析

 

例)濃度の異なるうま味溶液の官能評価を統計解析する。

サンプル:水(コントロール)

      低濃度グルタミン酸溶液

      高濃度グルタミン酸溶液

官能評価法:Visual Analogue Scale(VAS、間隔10cm、図1、図2)

統計解析ソフト:R

 

f:id:TMurano:20191206233236p:plain

図1 VASの例

 

f:id:TMurano:20191206233300p:plain

図2 VASの結果(C:コントロール、L:低濃度、H:高濃度)

 

図2のエクセルデータをCSVファイルに変換(umami.csv)

Rのスクリプトに以下のコマンドを打ち込む

=======================

umami<-read.csv("umami.csv", header=T)

row.names(umami) = umami[,1]

umami = umami[,2:4]

head(umami)

biplot(prcomp(umami))

par(xpd=TRUE)

=======================

 

umami<-read.csv("umami.csv", header=T) ←header:1行目は変量である(分析に使うデータでない)ことを指示

row.names(umami) = umami[,1] ←1列目はサンプルである(分析に使うデータでない)ことを指示

umami = umami[,2:4] ←2-4列目を使うデータとして指示

head(umami)

biplot(prcomp(umami))

par(xpd=TRUE)

結果(図3)

 

f:id:TMurano:20191206233357p:plain
図3 主成分分析の結果

 

 

装飾してあげると視覚的にわかりやすい!(図4)

 

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図4 編集された主成分分析の結果

 

結果と考察

・すべての項目が低濃度で高い得点となった

→被験者にとって3サンプル中の低濃度が”良かった”と思われる

・「食欲」と「好き」は同じ方向となった

→比例関係にありそう

・「うま味」と、「食欲」・「好き」は方向が異なった

→「うま味」が「食欲」や「好き」に直結しないようだ。0.9%以下の食塩を加えなければ、うま味をより感じるようになるかも。